有田ケーブル・ネットワークの協力で番組を制作。
有田町内で放映するほか、YouTubeでどなたでもご覧いただけます。
テーマ“有田陶器市”
有田焼に携わる若者を‘力士’ならぬ‘話士(はなし)’とし、
《有田陶器市》をテーマに思いをぶつけ合うトークバトルを繰り広げます。
今年のゴールデンウィークに3年ぶりの開催となった有田陶器市は、
コロナ禍では初めての開催でしたが、122万人という多くのお客様に来場いただきました。
有田焼の製造・販売などに携わる20~30代の4人の若者が、
有田陶器市に対する想いや、未来の有田陶器市について熱く語り合います。
日本磁器発祥の地・有田。
約400年の間、日本のみならず世界の陶磁器産業に影響を与え続け、
今日までその技術や伝統が引き継がれてきました。
しかし現在、IoTの普及、後継者不足、流通の進化など、
産地を取り巻く状況は大きく変わろうとしており、
さらに、新型コロナウイルスの感染拡大が産地に大きな影響を与えています。
そんな中、「有田という場所でものづくりを続ける意義」が問われています。
産地の未来をどう描いて、次世代に引き継ぐのか・・・。
現在、毎年11月に「石場相撲」という町内の地区対抗相撲大会が開催されています。
この相撲の歴史は古く、少なくとも明治時代の終わりには、
磁器の原料である陶石の採掘の安全や有田焼の隆盛を願って行われていました。
毎年11月15日・16日の2日間に渡って行われた「石場相撲」の成績を以って、
近在のアマチュア相撲の番付が決まるなど、格式のある相撲大会でした。
町内だけでなく、近郷の村や佐世保の海兵団からも数多く参加者が集まっていたのは、
トロ箱一杯の有田焼が賞品というその豪華さも理由の一つだったとか。
当日は窯元や商家で働く人も休日となり、
提げ重にご馳走を詰めて、総出で相撲見物に出かけていました。
雪がチラつく季節なので、燗付けした酒を飲みながら、勝敗を巡って喧嘩も絶えなかったようで、
また、その喧嘩も石場相撲の楽しみでした。
娯楽の少ない時代であったとはいえ、有田を代表する年中行事の一つであったといえるでしょう。
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昭和31年11月28日
石場相撲場での東京大相撲
(有田町歴史民俗資料館提供<岩崎家蔵>)
時津風一行156人による大相撲に、相撲場開設以来の大観衆。入場観衆は2万人を超えた。 -
昭和31年11月28日
東京大相撲での横綱鏡里関の土俵入り
(有田町歴史民俗資料館提供<岩崎家蔵>)
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昭和30年~40年頃
石場相撲
(有田町歴史民俗資料館提供<田中家蔵>) -
令和元年11月16日
石場相撲
(有田町役場提供)
‘力士’ならぬ‘話士(はなし)’とは、
この番組でトークバトルを繰り広げる、有田焼の製造・販売などに携わる4人の若者。
《有田陶器市》について、果たしてどんなトークが飛び出すのか。
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蒲地亜紗
〈賞美堂本店〉
佐賀県有田町出身。信用調査会社、コーチングファームでの勤務を経て、卸商社「賞美堂本店」に入社。代表取締役専務として商品開発・販売企画・広報を担当。趣味はドラマ鑑賞、猫。
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辻 拓眞
〈聡窯〉
佐賀県有田町出身。有田窯業大学校助手、佐賀県窯業技術センター窯業人材課の技術補佐員を経て、陶磁器作家に。特技はシャンプーがよく泡立つこと。趣味は読書、YouTube視聴。
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深海宗佑
〈深海商店〉
佐賀県有田町出身。熊本大学卒業後、都内の経営コンサルティング会社を経て、深海家13代目として「株式会社深海商店」に勤務。呉須・色絵具・釉薬の開発製造販売、石膏・棚板・支柱の代理店販売を担当。特技は暗算の速さ。趣味は黒髪山の山登り、魚釣り、筋トレ、読書、オペラ・バレエ鑑賞。
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山本晃平
〈やま平窯元〉
佐賀県有田町出身。福岡の大学卒業後、東京の陶磁器卸商社に勤務。その後、実家である窯元「やま平窯元」に入社し、製造・販売を担当。趣味は釣り、料理。
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浜野貴晴
〈promoduction / 佐賀県窯業技術センター外部アドバイザー / 佐賀大学客員研究員 / 有田町クリエイティブアドバイザー〉
デザイン・ディレクター。大学院修了後GK設計にて、都市・環境デザインを担当。エレファントデザインの商品開発コミュニティサイト「空想生活」事業部長を経て、2006年プロモダクション設立。2014年、有田焼創業400年事業の一環で、佐賀県窯業技術センターの任期付特別研究員に就任。2017年東京にて事務所を再開するが、佐賀県等からの依頼に基づき、毎月有田に通い産地支援を継続。地域ブランディングや企業の商品開発を手がけ、グッドデザイン賞等受賞歴多数。
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藤本浩輔
〈藤巻製陶〉
佐賀県有田町出身。大学卒業後、京都の窯元、有田の作家の元で修行し、実家の窯元に入社。2015年に父・覺司氏からバトンを受け、250年近い歴史を持つ同窯の十代目当主となる。海外デザイナーとの共同制作するプロジェクトに参加したり、海外の展示会に出品するなど、新しいことに積極的に取り組んでいる。